同調現象 [社会心理学]
同調現象とは、個人個人の意見だったものが同調していく内、次第に集団の総意となる現象のことです。
例えば、最近まで染髪は奇異なファッションとして忌避されていたにもかかわらず、流行し出すと一斉に茶色に染め始め、染めていない者に対してしつこく勧めるような現象が90年代の女性や若者の間に発生したが、このような現象が同調現象に当たります。
同調現象が起きると、異論は歓迎されず、ただ「みんな」の意見を補強する意見のみが歓迎されてしまいます。
そして、異論に対しては、論理で反論するのではなく、個人攻撃・人身攻撃で反論され、沈黙を強制させられてしまします。
このことを「同調圧力」と言って、様々な手段で個に対して同調する事を強制します。
一般的に見られる仲間はずれなど、なぜ同調しないのか、同調できない理由は何なのか
問いただし、行き過ぎると脅迫や暴力による強制を図ろうとします。
空気を読まない者はKY(ちょっと古いかも?(笑))と呼ばれ、冗談にしろ本気にしろある種のレッテルを張られてしまいます。
KYと呼ばれないよう注意し、行動した人も少なからずいるのではないでしょうか。
また、周囲を見回し、自分に異論があっても、他に異論がないようならば、異論の表明を控える「自己検閲」が会議等の場では起こります。
同調圧力は他者からの強制によって集団に同調させますが、自己検閲は個自身が集団の
意図を汲み取り、自身の意見が集団と異なっている場合に意見を控えてしまいます。
さらに異論や反対、水を差す行為を封殺しようと、発言者のネガティブ・キャンペーン等を行い、外部から情報を遮断したり、異論を述べそうな人物の影響力を削ぐなどにより異論の影響力を弱めようとする「自薦の用心棒」が現れます。
そうして、「全会一致の幻想」が現れてしまうのです。
同調現象や同調圧力、自己検閲によって集団の総意が一致していると信じられてしまいます。
これが良い方向に進めば集団全体に有益なものとなるのですが...
現代ではそうでないものが多いのではないでしょうか。
現代の教育では、一人一人が同じ知恵をつける機会を得ているので、個人の意見が押さえ込まれる場面というのもしばしば見られるものです。
少数意見の中に画期的なアイディア、発見があるかもしれません。
一定の権限がある者、発言権のある者は周りの意見を聞いて客観的に判断できる頭をもって欲しいものですね。
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ご訪問&nice!ありがとうございます。
同調現象も自己検閲も、個よりも和を重んじる日本では特にその傾向が強いかもしれないですね。
by 猫マニア (2014-10-23 07:43)
大いに共感しながら読ませていただきました。
by JUNKO (2014-10-25 20:22)
猫マニア様
そうですよね、たしかに日本人にはその傾向が強いですよね!
JUNKO様
ありがとうございます!
楽しんでいってくださいね!
by PSYCHOLO (2014-10-25 22:10)